松毛川は、三島市の南側・御園地区と沼津市大平地区との市境を流れる、静岡県に唯一残る貴重な「止水域」(狩野川の旧川敷)です。川沿いには、樹齢百年以上の、エノキ・ムクノキ・ケヤキなどからなる「河畔林」が点在し、水田と川、森が融合し、素晴らしい水辺自然環境を形成しています。
しかし現在、多様な問題(河畔林の倒木や老齢化、水質悪化、ゴミの投棄、外来種の侵入、耕作放棄地の拡大、治水能力の低下、法面の崩壊など)を抱え、存亡の危機に瀕しており、抜本的で緊急的な環境保全対策が求められています。
これを受けて、グラウンドワーク三島では、数年前からふるさとの森の保全活動をスタートさせ、これまでに、松毛川左岸・沼津市大平側の河畔に、約3,000本の苗木の植林活動や清掃活動、自然観察会などを進めてきました。今年度は、新たに右岸・三島市御園側で、竹林伐採・チップづくりなどをスタートさせました。
今回、松毛川千年の森づくりとして、9月7日〜9日にかけて、松毛川右岸・三島市御園側の河畔・約200mの竹林の伐採、竹チップづくり、竹しがらづくりを行いました。これら作業には、地域住民、高校生、大学生(都留文科大学渡辺ゼミなど)、市民、グラウンドワーク三島スタッフ、就職起業研修生の皆様にご参加いただきました。
初日は、山竹種苗園の山田健次講師の指導を受けながら、河畔に繁茂した竹の伐採と、チッパーを使った竹チップづくりを行いました。
作業が進むにつれて、松毛川の川面が姿を現してきました。2012年3月の写真と比較すると、繁茂していた竹がきれいに伐採され、新たな森づくりに向けた準備が整いつつあるのがわかります。
(2012年3月・作業前の河畔)
また、河畔に捨てられていた、大量の投棄ゴミも回収することができました。ベッドやテレビなど、びっくりするものがたくさん出てきました。
2日目は、1日目より上流側の河畔の再生作業を行いました。竹林伐採を進めると共に、伐採した竹を集めて荒縄でしばり、「竹しがら」をつくりました。これは、河畔林の弱体化で崩壊しつつある、自然護岸の保護に活用します。
参加者の皆様の作業のおかげで、竹が繁茂していた河畔が美しく整備され、富士山もくっきりと見えるようになりました。
3日間の作業で、松毛川右岸は見違えるように整備されました。今後とも、「松毛川千年の森づくり」へのご理解・ご協力をお願い致します。
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