竹の伐採作業により松毛川の「ご神木」あらわる
4月30日の午前10時から午後4時までの約6時間にわたり、松毛川河畔林沿いに繁茂する、竹林の伐採作業を行いました。当日は、吉原高校や芝浦工業大学中口研究室の学生さん、伊東から駆けつけていただいたボランティアやインストラクター、地域住民、グラウンドワーク三島のメンバーなど、総勢40人が参加していただきました。
作業の指導役は、いつもお願いしている山竹種苗園の山田社長と職員さん、また、伐採した竹や雑木などの粉砕機を提供していただいた、松尾研究室の松尾社長と息子さんが参加していただき、若々しく、賑やかな雰囲気になりました。
今回の作業箇所は、三島市御園地区・長伏工業団地に隣接する場所です。ところが、百年以上を経た、素晴らしい巨木が数十本点在しているのに、三島側の道路や畑からは、竹が松毛川沿いに繁茂し、松毛川の湖面を含め、遠景となる富士山の素晴らしい姿を「遮断」してしまい、それらが確認できない状況になっていました。
作業前の竹林風景
そこで、今回の作業は、まず、これらの竹林を伐採し、新緑の巨木や湖面、富士山が見える「景観整備」を行い、松毛川の貴重性について、「視覚」を通して、地域住民や市民に「意識・認識」していただくことを目的としています。
粉砕機を使って竹を粉砕します
今後は、上流部に向けて、長さ約30m、平均幅5mにわたり、この伐採作業を進め、環境整備を行うとともに、重機械を入れ、竹類の根を抜根し、良質土に入れ替え、植栽のための土手を造成し、そこに13種類(ムクノキ・ハンノキ・ケヤキ等)のふるさとの森を形成するための在来植生を植林していきます。
作業が進むと竹林がだいぶ開けてきました
また、巨木にまとわりつく蔦類の切断により巨木の保護・延命を図り、松毛川や竹林内に投棄されたゴミを拾い、崩落が進行する護岸(土羽)保護のために、木杭を川側に打設して法面整備・補強を図って行きます。このことにより、巨木の倒木と脆弱化が抑制・防止され、洪水時における法面保護も図れます。
三島側からは今まで見えなかった沼津側の湖面が、初めて顔をのぞかせました
これらを実現していくためには、地域住民の理解と協力は、もちろんのこと、市民を含めた多くの関係者との協力体制の整備が必要不可欠となります。まずは、グラウンドワーク三島の信念・社会的役割である、「身を持って行動することにより、具体的課題を現実的、段階的に解決し、小さな成果を残していく」ことを始めています。
「松毛川千年の森づくりトラスト運動」の構想は、「壮大」です。約2haの三島側の土地に10万本から15万本の木々を植林していきたいと夢見ています。三島には、楽寿園、三島大社、白滝公園、鎮守の森など多くの「森・緑の資源・財産」が点在しています。
間伐後に参加者みんなで集合写真
松毛川全域は、湖面を含めて約6haにもなり、楽寿園の広さにほぼ匹敵します。破壊の危機が迫る松毛川の水辺自然環境を、多くの人々の参加の努力と資金的な協力などにより、支えていただくことを強く期待しております。
今年は、月に最低一回、いや、二回程度は、竹の伐採や植林活動などを計画していきますので、皆様の参加をお待ちしております。今後とも、随時、現地の最新情報を発信していきます。(渡辺豊博)
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