鎮守の森探検隊2回目のプログラムは、ライトトラップを使った夏の夜の昆虫観察会です。箱根西麓から三島市に流れる山田川流域には広葉樹林と、豊かな湧き水が流れ、棚田や畑、果樹園が川沿いに連なる農村風景が広がります。ライトトラップは大きなライトを灯し、光に集まる虫の性質を利用した昆虫採取の方法です。
当日の午後から、雷と強い雨が降り出し、開催が危ぶまれましたが、屋根のあり安全な場所があるので、ライトを設置しました。開催時間に近づくにつれ、雨は上がり参加者も大勢集まり、賑やかな夜の観察会となりました!
まずは、この山田川自然の里を管理しているボランティアグループ「山田川グリーンツーリズム研究会(通称やまぐり)」の方から、この地域の環境について話をしていただきました。その後、標本を使って昆虫の説明を先生からうけました。
そして、暗くなってから、外に出て昆虫採集です。ライトトラップは3種類のライトを使い、虫を呼び寄せます。光の周辺を先生と参加者で一生懸命、虫探しです。今回は、コガネムシがなんと10種類も集ました。同じように見えますが、羽の色や光沢の光り方、大きさなど少しづつ異なり、昆虫の先生はその違いを見て判断しますが、その様子に参加者はびっくりです。
その他にも、5cmほどのミヤマカミキリや、羽を広げると10?の大きさにもなるシンジュサンやオオミゾアオなどの大きなガも捕まりました。この会場の周りは、畑が広がっているので、これらの虫は害虫扱いされますが、観察会では虫が集まるとみんなで大喜びでした。
今回はライトトラップ以外にも、吸中官という面白い器具も見せてもらいました。小さな虫に狙いを定めてから、まるで掃除機のようにチューブの先を吸い、その反対側の先から虫を吸い込むのです。これを使うと一度にたくさんの虫を捕まえることができる機械です。
ライトトラップの大きな仕掛けと、珍しい吸虫管による昆虫採取を使った観察会は、普段見ことができない驚きの連続となりました。
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