新潮社発刊の季刊誌「考える人」に、ドイツ文学者・池内紀氏による「富士 ある山の伝記」というコラムが連載されています。
最新刊の2014年秋号では『【第6回】火の山 水の山』というタイトルで三島市内の湧水が取り上げられています。
池内氏は実際に富士山の周辺を歩き、三島にも訪れ、源兵衛川沿いを歩かれました。
氏の文章は抒情的でもあり、また時には写実的であり文脈から実際の景色が浮かぶようです。
富士山の歴史的文化にも多数触れ、古くは源頼朝公から葛飾北斎、太宰治などの史料を絡めて富士山の色々な顔を解説してくださっています。
またグラウンドワーク三島の活動もご理解いただき、源兵衛川の再生から現在の活動に至るまで、細かに紹介してくださりました。
地図や写真もわかりやすく、ぜひ皆様にもご一読いただきたい一冊です。
(本文より一部引用:新潮社様の了解を得ています)
(前略)
そんなことあれこれは、「NPO法人グラウンドワーク三島」で仕入れたことである。
市民たちの呼びかけで平成四年(一九九二)に発足。
直接には富士山麓の向上による地下水の汲み上げ増加がきっかけだった。
三島市内の川が干上がりかけ、ドブ川と化したのをきっかけにして、市民団体が水辺自然活況の再生と復活に立ち上がった。
八つの団体がスクラムを組んで、「グラウンドワーク三島実行委員会」を発足させたのが始まりだった。
(後略)
池内 治
1940年兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者、エッセイスト。
主な著者に「諷刺の文学」(亀井勝一郎賞)、「ゲーテさんこんばんは」(桑原武夫学芸賞)、
「海山のあいだ」(講談社エッセイ賞)、「二列目の人生」、「恩地孝四郎」(読売文学賞評論・伝記賞)など。
訳書に「カフカ小説全集」(全6巻、日本翻訳文化賞)、「ファウスト」(毎日出版文化賞)など。
山や温泉、自然にまつわる本も、「ひとつとなりの山」「森の紳士録」など多数。
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「2020年アジア都市景観賞」を受賞しました。
2024年3月19日「能登半島被災地調査報告会」の記事を掲載
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イギリス&日本・自然環境回復の処方箋~グラウンドワーク~
A story of Genbegawa
2021年8月26日「三島梅花藻の里」の定例整備作業
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