腰切不動尊は寛永10年(1633年)に御殿川の川底で見つかった腰から上だけが彫られた石仏で、
腰から上しかないので腰切の名でよばれるようになったと伝えられています。
そのため、腰から下の病や安産にご利益があるとされ、長い間信仰されてきました。
祠の裏には井戸があり、その昔は地域の生活用水として暮らしに役立っていました。
かつてのお祭りはとても賑やかで、特に5月28日の大祭では子ども相撲が盛大に行われていましたが、
月日が経つにつれ、いつの間にか祠の扉が閉ざされ、井戸も使われなくなり、にぎやかだったお祭りも
とだえてしまいました。
毎年、5月28日前後の土曜日に開催していましたが、今年は、みしま花まちフェアがあったため、
日程をずらし、6月8日の開催となりました。
大祭復活から毎年欠かさず、日本大学国際協力部の学生たちがイベントを切り盛りしてくれてます。
今年は、都留文科大学からの助っ人2人も参加し、インストラクター・グラウンドワーク三島のスタッフと
一緒に腰切不動尊の周辺の清掃をしました。
前回の例祭から半年、蜘蛛の巣や埃を払い、お不動様も久々のお天道様との顔合わせです。
お不動様に少しの間外に出ていただき、その間にお堂の中を磨き上げていきます。
きれいになったところで、お不動様にお戻りいただき、お花やお供え物で飾り、準備が整い始めたころ、
シャギリ保存会の子どもたちが集まってきました。
日本大学国際協力部の学生たちも準備の手を止めて、参列してくれました。
大祭を始めるに当たり、渡辺専務理事が腰切不動尊や腰切井戸のいわれやグラウンドワーク三島が
かかわった大まかな経緯を子どもたちに聞かせた後、龍澤寺の僧侶による読経、拝礼を行い、
不動尊ご真言を唱え、子どもシャギリを奉納しました。
今回も、大正生まれのおばあちゃまが参列してくださり、ご自分の足で歩いてくる姿を拝見することができ、
あと3年で100歳になるのよと微笑むおばあちゃまの笑顔に癒されてしまいました。
みしまプラザホテルの駐車場をお借りしたイベント会場では、日本大学国際協力部の皆さんが、
来場していただいた方たちに楽しんでいただきたいと心を込めたおもてなしを用意して子どもたちを待っていてくれました。
ペープサートでの腰切不動尊の紹介や子どもゲームコーナー。
大人たちの迫力あるシャギリの披露などなど
今年は、野菜やウインナーをライスペーパーで巻いたベトナム料理のバインチャン・ペルーで飲まれている
チチャモラーダという紫トウモロコシとフルーツでできた飲み物などが振舞われました。
初めて口にするチチャモラーダでしたが、トウモロコシが主原料とは思えない甘くて、フルーティな味わいでした。
今年も天気予報が悪く、前日までは雨が降ったりやんだりの状態でとても心配しましたが、
痛いほどの日差しが降り注ぐ良いお天気になり、大人も子どもも楽しいひと時を過ごしていただけたようです。
次回は9月28日に例祭を予定しております。
最近腰が痛いかも…という方、ぜひ、参列してみてはいかがでしょうか?
協力:みしまプラザホテル
田町シャギリ保存会
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