第II期グラウンドワーク・インターンシップ募集人員800人に近づいて

2011/2/17 0:00 投稿者:  gwmishima

 

 2月16日現在にて、内閣府「地域社会雇用創造事業」のグラウンドワーク・インターンシップ事業の募集人員が、目標の800人に近づいた。すでに、AとB日程は、定員を超えていたが、残りのC日程も定員を超え、D日程も定員に近づき、全体として800人に近づいた。
 
 これにより、第II期の研修生がほぼ予定の定員に達することになり、当初計画の最大のハードルであった研修生確保の課題を解決することができる。次の段階としては、より充実した研修の実施に移行できることになる。結果的には、第I期で443人を集めており、平成22年度のグラウンドワーク三島としての目標人数である1200人を超えることが確実になった。
 
 グラウンドワーク三島の活動の「強さ」は、全国10ブロックに展開する地域ブロックとの強固な連携にある。グラウンドワーク三島のネットワークだけでは、これだけの数の研修生の確保と多種多様な人々を集めることはできない。
 
当初は、地域ブロックの動きが少し弱く、具体的な研修生の確保に困難性と不安を感じさせた。しかし、各地域の特性を踏まえて、リーダーの個人的なネットワークを全開させ、行政機関や市民活動センター、社会福祉協議会、農業団体、大学、NPO・ボランティア団体、ハローワーク、ジョブセンターなどを精力的に説明に回った。
 
また、大学生や高齢者、未就業者などに対しての説明会や勉強会、シンポジウムなどを頻繁に開催して、グラウンドワーク三島の現場体験や研修内容の有益性の啓発を進めた。これらの地域ブロックによる独自の独創的な活動展開により、グラウンドワーク活動の有効性や有益性が情報不足の各地域に理解・拡大され、各地域ブロックの先進的な活動もPRされ、浸透度を高めている。
 
 このようなグラウンドワーク三島と地域ブロックとの協働・連携の強化・拡大の進展が、結果として、第I期400人、第II期800人、本年度1200人以上の目標人数の確保に到達できた理由ではないかと考えている。
 
第I期が、AとB日程で400人を募集して、結果的には、443人の方々が、全国各地から三島に集結し、熱い研修と議論、交流が繰り広げられた。400人台でも、4泊5日の研修期間となると、参加者同士の密度の濃い、活発な情報交換が図られる。
 
参集した人々には、「いろいろな障害や困難に心が折れ、疲れた人。活動と組織の方向性に迷っている人。人生の次のステージづくりに困難性を抱えている人。地域ビジネスの創業により自立したい人。新たな専門性を身に付け就職のチャンスを増やしたいと期待している人。キャリアアップしたい人。多様な経験知を学び社会的適応能力を強化したい人。課題解決力や調整能力、合意形成力などの人間力をブラッシュアップしたい人。とにかくいろいろな人たちと交流して刺激を受けたい人。」など、元気と次なる羅針盤を見つけきれない、多様な問題を抱えた人々が集まった。
 
研修の概要としては、まず、多様なグラウンドワーク三島の「現場見学」と「ビジネス体験」を行い、次に、NPOやボランティア活動の「マネジメント」を学ぶとともに、持続可能な資金調達の新たな道筋を見つけるための「ビジネス」について学ぶ講座が用意されている。
 
職を探している人や学生、女性にとっては、少し難しい内容もあると思うが、私自身も講師になっているが、研修生の反応は大変に良く、一生懸命にメモを取り、質疑応答も活発である。新しい情報を知りたい、自分の資質にしたいと考えている強い意欲と問題意識を感じた。
 
余りにも真剣な態度で懸命に話を聞いていただき、その受講の姿勢には頭が下がる。何故、今回のグラウンドワーク三島の研修が、多くの受講生に喜ばれ、評価されているのか。確かに、研修後に「就職」ができた人も多く現れ、また、起業支援金の提供を受けた17人の内、すでに何人かは具体的な事業として「開業」に目途が立ち始めた人も出始めている。
 
私としては、評価の最大の理由は、やはり、「現場の力・説得力」ではないかと考えている。また、私自身も、多くの時間をいただき、講義させていただいているが、問題解決力や合意形成、パートナーシップやネットワーク形成など実践的なノウハウを、ケーススタディ的で双方向の対話型講義形式により進めており、この「事業形態」が効果を上げている最大の理由ではないかと考えている。
 
今までに、内閣府に、ご迷惑をおかけするクレームは、2件程度であり、参加人数の割には極端に少ないと思う。特に、本事業を現場で裏方として支えてくれているグラウンドワーク三島のボランティアスタッフは、100人近くにおよび、研修生との会話や交流も評判が良い。また、三島は「鰻」を筆頭に美味しい飲食店が多く、夜の飲み会や食事会の企画も毎夜各所で開かれ、腹を割った人間的な楽しい、全国縦横断的な交流の場として好評である。
 
各日程、4泊5日の期間、200人近い人々が、三島の地、一箇所に集結する研修は、全国的にも稀ではないかと思う。やはり、この異業種の多様な人々が一箇所に集結し、統一化されたカリュキュラムを学び、問題意識を共有化することは、グラウンドワーク三島の現場モデルを全国モデルに強化・拡大していく本事業の目的に適合していると考えている。
 
現在は、人材育成に力を入れているが、並行して、第I期の起業支援者の事業にも力を入れ始めている。多くの人に新たな情報を与え、それらを、その人なりに消化・吸収し、自分の資質として利活用し、独自の成長を成し遂げるまでには、少し時間がかかると思う。
 
「国づくり・地域づくりは、人づくり」と表現されるように、地道な人づくりの活動が、人々の心と精神を元気づけ、地域の特性を踏まえた新たな地域再生活動・起業へと転換、発展していくものだと確信している。
 
とにかく、グラウンドワーク三島が課せられた研修生の本年度における1200人の確保は可能となった。当然、研修内容の質や今後の発展性・有効性の重要性は、充分に理解している。今後は、7月中旬から始まる、第III期の1200人の研修生の確保に向けて、地域ブロックとの連携軸をより強化し取組んでいくものである。
 
今後の見通しは、楽観的だと思うが「万全」だと考えている。今まで、参加していただいた1200人の研修生が、1人の研修生を紹介していただければ、簡単に目標に届く。それ以外の手段による研修生確保の道筋は明確に描いてはいるが、この考え方は甘いだろうか。
 
なお第II期C日程(3/4~3/8)およびD日程(3/16~3/20)については、まだ研修生を募集しているので、興味と関心のある方は参加を申し込んでください。三島でお会いしましょう。
 
メイン )