復興支援型GWインターンシップ先進地研修始まりました!

2012/8/7 0:00 投稿者:  gwmishima

 復興支援型グラウンドワーク・インターンシップ、三島市での5日間の先進地研修が始まりました。石巻を中心とした被災地からの研修生や、被災地での就職・起業を目指す研修生、165名が集まりました。

 

 

 1日目の研修、冒頭に渡辺事務局長は「今回、被災された宮城、石巻からの方をはじめ、学生や有職者、無職者等、様々な方が参加さています。ここ静岡県も決して他人事ではなく、富士山噴火や東海地震がいつ起こっても不思議ではありません。この現実の中で、被災地の人を特別扱いするのではなく、むしろ被災地の人々が自発的に自らの地域のために立ち上ることが必要です。そのための地域・環境再生の実践例として、三島を自分の目で見て、地元地域再生のために生かしてもらいたい」と述べました。

 

 渡辺事務局長の言葉の中には「地元を愛する想い、絆」の大切さや、「地域住民が主体となった地域・環境再生」への熱い想いが込められていました。

 

 

 続いて行われた金沢大学准教授の松下先生による講義は、英国のグラウンドワークについて。グラウンドワークは英国発祥の社会運動です。

 

 英国のグラウンドワークは、「スーツを着たNPO」と呼ばれ、土木・建築・生態・法律等様々なスキルを持つ職員がいます。彼らは、政府に対して不信感を持つ貧困地域からも信頼をおかれ、行政が入ることのできない「すき間」のサポートを行うことができる団体です。

 

 また実践例として「ゴミ埋立地にビオトープを作る」、「まちのコミュニティカフェ」、「人材育成トレーニング」等を紹介していただきました。特に、犯罪を犯した者に職業訓練を行い社会復帰をサポートする事業や会社(ブルースカイ)や園芸療法の紹介が印象的でした。

 

 地域の課題を改善していくための多種多様な手段に、研修生は聞き入っていました。

  

 講義の後は、待望の?交流会です。各地から来た研修生と出会い、語らうことで、新しい絆、ネットワークが紡がれ始めます。この紡がれ始めた新しい絆、ネットワークが、新たなビジネスの芽につながり、さらには就職あるいは起業へとつながっていきます。今回の研修でも、研修生の皆さんは三島の夜の街に繰り出し、積極的につながりを広めていっています。

 

 

 

 2日目は、野外実習の日です。午前は源兵衛川(地域再生)コース、松毛川(環境再生)コース、箱根西麓(農業再生)コースに分かれて、体験学習を行います。

 

 源兵衛川コースでは、グラウンドワーク三島の小松幸子新理事長がご案内です。源兵衛川では、エコツアーとして、環境改善の経緯や活動について、現場を見ながら説明を聞いたり、川の中に入って、環境改善活動を実際に体験していただきました。冷たい水に、研修生の皆さんからは歓声が上がっていました。

 

 

 

 

 午後は、グラウンドワーク三島が取り組んでいる実践地53ヶ所のうち、3〜4ヶ所の現場を視察していただき、普段、中心的に活動を行っている地域住民の方や愛護会の方などのお話を聞いていただきました。

 

 

 

 

 

 どのコースも、ケガ人も迷子になる人もでることなく、無事に体験学習・実践地視察を終えることができました。これも、グラウンドワーク三島が誇る経験豊富なインストラクターの皆様や現場で活動している地域住民の皆様のおかげです。いつも、ありがとうございます。

 

 体験学習・実践地視察終了後の渡辺事務局長の講義は、体験学習に対する補足や、グラウンドワーク三島が行った「まちのあら探し」、起業するための心得についての講義でした。

 

 行政、市民、企業のすき間(市民が困っていること)が最大のビジネスチャンスであることについて、研修生は納得されているようでした。専門的な話や難しい話のすき間を埋める渡辺事務局長のジョークも(時々スベりますが)さすがです。

 

 

 

 それはさて置き、さらに渡辺事務局長は起業する厳しさに言及し、「やる気があってもノウハウがなければいけない」ことを強調しました。研修生は、朝から体験学習の疲れの色も見えていましたが、渡辺事務局長の厳しい指摘に熱心に耳を傾けていて、「何か成果を掴みとって地域に帰ろう!」という意気込みが感じられました。