5月13日(日)午前、市内の自治会や関係団体による「第32回三島の川をきれいにする奉仕活動」が開催されました。グラウンドワーク三島では、三島ホタルの会、源兵衛川を愛する会との連名で、昨年度に引き続き、源兵衛川の清掃奉仕活動についての「環境配慮」を、三島市長及び関係団体宛に、文書でお願いさせていただくと共に、作業当日、渡辺事務局長、会員、インストラクターなど5名が参加して、現地でのお願いも実施させていただきました。
住民・企業・NPO・行政のパートナーシップにより清流がよみがえった源兵衛川には、静岡県レッドデータブック絶滅危惧1A類(東部地域)の「ホトケドジョウ」や、「ゲンジボタル」などの貴重な水生生物が生息しており、3月から6月は「繁殖期」にあたります。
この期間中に、多くの人々が清掃作業で源兵衛川の中に入り、川底や川岸を踏みつけたり、ヤナギモなどの沈水植物や両岸の植物を除去したりすることは、「三島の生き物の宝物」といえるホトケドジョウなどの生息に多大な悪影響を与え、水辺環境に多大な悪影響・環境負荷を与えることが懸念されるため、グラウンドワーク三島では、平成20年度より、三島ホタルの会、源兵衛川を愛する会との連名で、「環境配慮のお願い」を実施させていただいています。
ゲンジボタルは、水がきれいで、緑が豊かな、大気の澄んだ地域にすんでいます。5月上旬から成虫になります。卵は、産卵から1カ月後の7月頃に孵化して、1.5mmほどの幼虫になり、巻き貝のカワニナを食べて成長します。翌年3月までに、6回脱皮して終齢幼虫となります。3月下旬頃の雨が降る晩に上陸し、水際などの湿地や岸辺の土中に「土まゆ」をつくり、その中でさなぎになります。
今年も、水の苑緑地周辺からゲンジボタルの羽化が始まっています。現在、多くの幼虫が「土まゆ」の中で羽化を待っていることから、生息場所である水際・川岸を踏み荒らさないように注意が必要です。
ホトケドジョウは、湧水が湧き出したり、山裾の斜面から浸み出した水が集まったりする、汚れの少ない緩やかな流れの小川や小溝に生息します。砂泥や泥底で、落ち葉や枯れた水生植物が堆積しており、川岸には水生から湿生の植物が多く生育するような環境を好んで生息しています。産卵は4〜6月に行い、水生植物などに卵を産み付けます。
また、ミシマバイカモ、ヤナギモなどの流水中の植物や、セリなどの水際の植物は、ゲンジボタルやホトケドジョウなどの水生生物の「大切な生息場所」なので、除去せずに残すことが必要です。
(源兵衛川第4ゾーン・三島中央病院沿いのホトケドジョウ生息環境再生区間)
今回、環境配慮に関して、皆様のご理解とご協力をいただくことができ、たいへん感謝申し上げます。今年も、ゲンジボタルの羽化数の増加や、ホトケドジョウの個体数の増加が期待されます。グラウンドワーク三島では、繁殖期が終わる6月下旬以降に、対象区間の環境改善活動=ワンデイチャレンジを実施する予定です。ふるさとの川・源兵衛川の水辺環境を保全していくために、引き続き、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
■源兵衛川の清掃奉仕活動の「中止」のお願い(要請文書)(pdfファイル)
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