10月20日(土)
鎮守の森探検隊(6)「秋の千本松原を探検しよう!松林ときのこの奇妙な関係」
鎮守の森探検隊第6回は、沼津市千本松原での観察会です。
お天気の心配をしていましたが、とてもいいお天気で、長袖では暑いくらいでした。
千本松原の役割と松林に生えるきのことの関係性を観察する予定でしたが、雨が降らず、乾燥しすぎてきのこがほとんどない状況のため、松林と植物、生き物たちの観察をしました。
今回は、大学生のお兄さん、お姉さんたちも一緒に勉強しました。
千本松原の役割は、防風林です。
今でこそ大きな堤防が海岸と松林の間にありますが、昔は千本松原がその役目をしていました。
なぜ、松林なのかというと、クロマツが潮風に強かったからだそうです。
さあ、松林の観察です。
西友沼津松長店の近くの松林で観察をしました。
ちょうど愛鷹山森林組合の方たちが整備作業をしていました。
下草がかられ、きれいに手を入れられ明るい松林になっていました。
遊歩道もジョギングやウォーキングをしている方がたくさん通って行きます。
コオロギやバッタなど、子どもたちの視点はおとなと違うらしく、つぎつぎと見つけてきては、先生の前に持ってきます。
普段、家に出るゴキブリとはちょっと違うモリチャバネゴキブリを見つけた時に、昔は食器をかじることから「御器かぶり」と呼ばれていたと教えていただきました。
クモも多く、ここには餌となる地位小さな虫がたくさん飛んでいるので、クモが多いことやジョロウグモはメスが大きく、同じ巣にオスもいるが、メスに見つかると小さなオスは食べられてしまうので、目立たないようにしているんだそうです。
ススキと荻の違いも教えていただきました。
普段、私たちが普段目にし、ススキと呼んでいるものの大半が荻なのだそうです。
同じような姿ですが、穂がデラックスなのが荻で、貧相なのがススキと覚えるとわかりやすいようです。
確かに穂のボリュームが違いました。
ススキ 荻
また、モチノキを見て、この木からトリモチをつくって、小さいころメジロを捕ったりしたという話をしてくれました。
子どもたちはトリモチを知らないようでした。
いま、そんなことをしたら、警察に捕まっちゃうよ。とは先生の談です。
見事に葉脈だけ残った葉っぱも見つけました。自然の力はすごいですね。
途中で、落ちていた鳥の巣を見つけました。
よーく見ると木の枝などに雑じって針金やビニールひもなど人工のものが目に付きました。
海岸に近づくにつれ、松が内陸の方に傾く姿が顕著になってきます。
潮に強いはずのクロマツがたぶん6月の台風の影響だと思いますが、枯れていました。
海岸にでると、穏やかな海が広がっていました。
堤防の上で、種になっていましたが、カワラナデシコが点在しているのを見つけました。
このカワラナデシコも最近ではあまり見かけなくなったとか…
これが秋の七草のなでしこです
ここから、なぜか猫ちゃんが合流。(たぶん、なにかもらえると思ったのでしょう)
しばらく一緒についてきていました。
一緒にお話を聞いているようですね
ハマゴウやツルナ、荻なども見られました。
ハマゴウ ツルナ
ツルナを少しだけかじってみると、しょっぱかったです。
もともと、防風林として、人工的につくられた千本松原ですが、ここも、たくさんの動植物が生息する場所でした。
人の手が入らないとなくなってしまいます。
大切にしていかなければと思いました。